日を改めて、次は大家さんの息子さんの知り合いの弁護士が、お店を訪れました。もちろん、立ち退きについてのお話です。

立ち退きの条件としては、このあたりの相場と言える程度の立ち退き料を支払うということでした。弁護士と話すのは生まれて初めてだったこともあり、何を言っているのかよくわからないけど、とりあえずすぐに答えを出してはいけないということだけはわかりました。さて、どうしたものか。

途方にくれていたところ、Sさんがお店を訪れました。そういえば、Sさんからの予約が入っていたっけと思い出して、いつものようにカットを始めながら話していたところ、ついついお店の立ち退きの話をしてしまい、Sさんから、「それはおかしい」と。

結局Sさんに立ち退きに関する話をすべてお話したところ、「ではこちらも弁護士を用意しましょう」ということになり、Sさんの大学の同級生の弁護士を紹介してくれることになりました。

弁護士Nさんとの邂逅

Sさんから紹介された弁護士はNさんという方で、立ち退きに関する問題をいくつも解決してきた実績があるとのことでした。とりあえず素人の私でも、なんだかわからないけど頼りになりそうだということだけは、お話や雰囲気から感じられました。

どうやらNさんのお話によると、この件に関しては、立ち退きはしなくても問題はないようです。

立ち退きをしなくていい…その言葉を聞いた途端、黒く覆われた雲が消え、目の前がパ~ッと晴れたような気分でした。

そしてこの後Nさんからは「正当事由」という聞き慣れない言葉とともに、その理由を説明し始めました。「俺達の戦いはこれからだ」という、息子の読んでいる少年漫画のような表現が合うようにも思えますが、この話は打ち切られることなく、まだまだ続きます。